ダイシン設計株式会社|札幌の総合建設コンサルタント

COLUMN コラム

連載コラムVol.15 東北ツーリング記~本編

連載コラムVol.15 東北ツーリング記~本編

 前回のコラムで告知したとおり、4月29日から5月2日で東北ツーリングに行ってきました。当初、札幌からは私を含めて3名と申しますか3台で仙台に向かい、東北チームと合流する予定でした。しかし1台が修理に間に合わず止む無く2台で行くことになりました。

 出発の日、4月29日は朝から好天に恵まれ絶好のツーリング日和、心躍らせ出発準備を始める。準備を整え14時過ぎに愛車のCB1300SBを駆り苫小牧のフェリーターミナル向けて出発。下道を順調に巡行していたが、千歳あたりから雲行きが怪しくなってくる。苫小牧手前で雨が降り出し気温も一桁に、凍える中、同伴者との待ち合わせ場所の家電量販店に到着する。

 同伴者は先着しており、私を見るなり「いやぁ、ごめんなさい、私、雨男なので」と、細く微笑む。この「雨男なので」が今回のツーリングのキーワードになることを二人ともこの時点では気づいていない。降りしきる雨の中フェリーターミナル向かった。

 翌朝10時に仙台に到着。空模様は薄曇りで時々日が差す、寒くもなく暑くもない。東北チーム5台の歓迎を受ける。早速名刺交換をするが、バイクの傍らで行う名刺交換は何やら奇妙な風景である。計7台でのツーリングがスタートしたが、ホンダのバイクが私1台、残り6台がカワサキという内訳、アウェー感が半端ないことに気付いた。若干心細い。

 フェリーターミナル近傍の旧車専門店に立ち寄る。往年の名車がずらりと並ぶ姿は圧巻、値段も圧巻である。しばしの談笑後出発、東北自動車道、東北中央自動車道を経て道の駅米沢で昼食。名物の肉そばを頂く。美味である。昼食を終え上杉神社を参拝。米沢城址に創建された神社で上杉謙信が祀られている。道中の安全を祈願した。

 いよいよ本日のメインイベント、県道2号米沢猪苗代線(西吾妻スカイバレー)をルートに取り会津若松市を目指す。しばし田園地帯を南下し心地よい春風を浴びる。次第に道路は険しさが増し、急勾配とヘアピンカーブが連続する白布峠へと差し掛かる。時々すれ違うバイク集団がヤエーをしてくる。こちらもヤエーを返す。

 コーナーの多くは奥が深い。曲線半径が異なる複合曲線で構成されており、奥に行くほど曲線半径が小さくなる。進入時のバンク角では曲がらない。奥に行くほど深いバンク角が必要になる。北海道では経験できない平面線形である。慣れない道では進入スピードとバンク角の判断ミスが命取りになる。仕事も同じかもしれない。

 初心者マークを付けた86が前方を遮る。ペースが遅い。タイミングを見てオーバーテイクする。若い男女が乗車していた。7台のバイクが後方につかれ緊張していたと察する。

 しばらくすると前方に薄い褐色から灰色のこんもりした毛の物体を視認する。通過時に凝視する。日向ぼっこしているニホンザルであった。北海道では経験できない光景である。

 無事に標高1410mの白布峠の頂上に到着する。今度は下りである。ブレーキング時に過度な前輪荷重となり後輪が浮く様な感触を覚える。下り特有の恐怖感が襲ってくる。後輪ブレーキの有効利用し乗車位置を若干後方に移してバランスをとる。緊張感のあるライディングが続いた後、眼下に桧原湖が迫ってくる。美しい風景である。湖畔沿いを優雅に走り国道459号との交点、磐梯山の北側、裏磐梯に到着。峠下のセブンイレブンでコーヒーを頂く。

 峠道をアグレッシブに走行した後は、国道をのんびりと南下、猪苗代湖を経由して本日の目的地である会津若松市に到着。

 走行距離は230km、時刻は17時を少し回った頃、休む間もなく夜の街に繰り出す。身支度を整え会津若松駅近傍の「地酒処天竜」へ、店の暖簾をくぐりスタッフの威勢の良い声とともに奥の座敷に案内される。先ずはビールで乾杯し疲れを癒す。地鶏のから揚げ、馬刺し、ニシンの山椒漬をあてに会津の地酒を堪能する。反省会と言う名のバイク談議に花が咲く。幸せである。宴は21時過ぎまで続いた。

 翌朝、目が覚めると外は雨である。しかも横殴りの豪雨である。正直乗りたくないが、仕方なく合羽をまとい駐車場へ、苫小牧からの同伴者が「やっぱりねぇ」と怪訝そうに囁く。私も「やっぱり雨男だね」と囁きながら笑う。

 覚悟を決めて9時過ぎに出発。降りしきる雨の中、喜多方市を目指す。シールドの曇り、水煙で視界が遮られる。ブーツも浸水しシフトチェンジのたびに溜まった水が踊りだす。グローブは絞れるほど水を含んでいる。途中で馬刺しと地酒「乾坤一(けんこんいち)」を調達し帰りのフェリーに備える。

 11時少し前に喜多方市に到着。目的は喜多方ラーメンを頂くことである。「食堂はせ川」に行く。ずぶ濡れの男性7名が店内に入ると注目を浴びる。上下セパレートの合羽の上は脱いだもののパンツは足首まで下げた状態、いわゆる現場脱ぎの状態で入店したことが原因だと思う。あっさり系のスープにもちもち触感の太麺、そして分厚いチャーシュー、率直に美味しい。

 雨は止む気配がなく、むしろ激しくなっていく。風も一段と強くなる。フェリー出航の2時間前までにターミナルに到着しなければならない。豪雨と安全運転、そして時間的制約のジレンマの中でアクセルを開ける。喜多方市から米沢市、白石市、蔵王町の山越えルートで仙台市を目指す。

 途中休憩をはさみながら16時過ぎに仙台市内に入る。市内は強風が吹き荒れバイクをまっすぐ走らせることもままならない状態である。給油を済ませフェリーターミナルに到着、再会の約束をして東北チームと別れ無事に乗船。外海に出て激しく揺れるが馬刺しと「乾坤一」でいい気分に、早めに就寝して疲れを癒す。

 翌日の11時に苫小牧に到着。ウエアー、ブーツ、グローブは乾かず濡れたままである。気持ち悪いのを我慢して着用。「自宅に到着するまでがツーリング」の鉄則に肝に銘じて安全運転で帰路に就く。

 3泊4日、走行距離570kmのツーリングが無事に終了。後日、東北チームから連絡が入り8月に北海道に上陸、既に黒松内町のキャンプ場を予約したとの事。今回の旅は、リターンツーリング北海道編へと続きます。

 北の大地が東北チームを迎える。北の大地に安心を、夏のツーリングが待ち遠しい。

この記事を書いた人

専務取締役田村 智樹

専務取締役 田村 智樹
コラム一覧

他のコラムを見る

  • 連載コラムVol.10 意外な展開
    専務

    連載コラムVol.10 意外な展開

  • 北海道で生きるということ 〜営業マンとしての30年〜
    役員コラム

    北海道で生きるということ 〜営業マンとしての30年〜

  • 連載コラムVol.2 丙午シスターズ
    専務

    連載コラムVol.2 丙午シスターズ

  • 一心不乱 ―集中と休息のリズムを大切に
    役員コラム

    一心不乱 ―集中と休息のリズムを大切に

recruit