COLUMN コラム
連載コラムVol.9 所感

先日、富山県産のお米「富富富」(ふふふ)を4合ほど頂いた。早速食べてみた。初めて食べる北陸のお米である。強い甘味と旨味、そして程よい硬さと粘り、率直に美味しいと思った。販売価格が5kgで6,200円程度と高めの設定であるが、一度試してみる価値はあるかもしれない。
さて、私事、10月末に京都西本願寺を訪問してきた。用事を済ませた後、お寺側のご厚意で奥の書院や併設する飛雲閣を見学させていただいた。もちろん個別対応なので他に観光客等はいない。このような状況下で国宝級の品々を間近で拝見することができた。430年前の空間にまったりと浸り、とても贅沢で静寂な時間を過ごすことができた。
その後、奈良まで足を運び奈良公園を訪れた。46年ぶり、高校の修学旅行以来である。こちらはおびただしい外国人が成すオーバーツーリズムと1,300頭の鹿が迎えてくれる喧騒な世界が広がっていた。そのような中にあって印象に残ったのが、奈良公園に続く沿道に存する在阪大手建設会社の記念館である。
この記念館、創業100周年の節目に発祥の地である奈良に地域貢献と広報を兼ねて建設されたものである。周辺の風景に調和したこの記念館には無料の休憩スペースが併設されており,散策で疲れた身体を癒してくれる。
我々建設コンサルタント業に従事する者として特に注目すべきは、1Fホールに鎮座する免震体験装置である。起震装置に免震支承(積層ゴム)を介してバケットシートが設置されており、過去に発生した地震波データより再現された地震の免震効果を体験できるもの。これが優れもので、阪神淡路大震災を再現してみたが、揺れが逃げていくような免震効果を体験できた。
橋の設計業務で免震支承の理屈等々を理解しているつもりであるが、実体験はそれに勝るものである。ちなみに橋に用いられる免震支承1基で土地付きの一戸建て住宅が購入できるほど、恐るべし免震支承、効果は絶大です。奈良を訪れた際は立ち寄ることをお薦めします。
4月から弊社HPにて連載が始まった本コラムも今回で9回目、延べ文字数で約
10,000
文字、400字詰め原稿用紙で25枚、よくも書いたものだと思う。我ながら驚きである。おかげさまでネタ探しのために世の中の多様な事象を注意深く見聞きする様になった感じがするが、多分気のせいだろう。読者の皆様におかれましては、このような稚拙な文章にお付き合いを頂き心より感謝申し上げます。
年の瀬となり皆様ご多忙かと存じます。くれぐれもご自愛くださいませ。来年は60年ぶりの丙午、丙午シスターズの愚妻も鼻息が荒くなってきています。来年はどのような年になるのか。出るのはため息ばかり。
よいお年を、来年も引き続きよろしくお付き合いのほどお願い申し上げます。
この記事を書いた人
専務取締役田村 智樹


