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昔の野球少年

昔の野球少年

 赤いユニフォームを身を包み、グランドで必死に白球を追いかける昔の野球少年。
野球人口が減少している中、「草野球」は競技人口約500万人とも言われている巨大な野球界です。
とりわけ60歳を過ぎた多くのシルバー世代までもが、ケガを気にしながらも野球に情熱を燃やし続け
ているのはなぜなのか。
私自身も同世代と野球を楽しんでいる中で、その魅力について改めて考えてみました。

限られたリソースで
 寄る年波には逆らえず、どんな名選手でも年齢とともに俊足は失われ強肩も影を潜めていきます。
それでも長年培った技術や経験を駆使して、衰えた体力を補うため効率的なフォームを研究するな   ど、自分の体力と相談しながら知恵と工夫で最大限のパフォーマンスに挑戦しています。
また、若い頃には思いつかなかったプレーや作戦に初めて気づくこともあり、経験は蓄積されているこ
とを実感する一方で、それを実践できない寂しさを覚えることもあります。

真剣に楽しく
 草野球には、真剣勝負の緊張感と野球を楽しむ余裕が絶妙なバランスで共存しています。
草野球といえども、やるときは真剣です。
選手として一投一打に集中し全力を尽くすことはもちろん、ベンチからは好プレーには惜しみない
「あっぱれ」を、集中力の欠いたプレーには愛のある「喝」を送り、チーム一丸となって勝利を目指して戦います。
仲間の中には、ただボールやバットに触れたくてキャッチボールやトスバッティングのみに参加する人
や、グランドの空気を吸っているだけで満足している人もいますが、それも正解、楽しみ方は自由であり人それぞれです。

終わりがない
 草野球には終わりはありません。
学生と違い卒業もなければ、プロ野球のように戦力外通告を言い渡されることもありません。つまり、
やり方次第では永遠に野球を続けられるということです。
始めるのはもちろん自由ですが、辞めるのも自由です。

失敗は許容される
 野球は失敗が許容されるスポーツであり、一流の選手でも10回に7回は凡打に終わる競技です。
「いわんや還暦野球をや」です。
しかし、その許容に甘んじることなく、失敗を少なくするために繰り返し練習します。

 私は、すでに60代半ばとなりましたが、同世代で構成されるチームに籍を置いています。
毎度筋肉痛になり時々アザや傷をつくりながらも、なぜ野球を続けているのかと言えば、野球そのもの
の奥深い魅力に加えて、そこで作られるコミュニティーと心と体のリフレッシュだと感じています。
青空の下で投げて打つことの爽快感、グランドで野球に集中する没入感が私に活力を与えてくれます。
もちろん、打ち上げで野球談議に花を咲かせて酒を酌み交わすことも重要なファクターですが。
そんな時間が楽しく、自分で自分に戦力外通告を言い渡すまでは、もうしばらくグランドに通うつもりです。

この記事を書いた人

代表取締役社長本多 弘幸

代表取締役社長 本多 弘幸
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