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連載コラムVol.1 土木

連載コラムVol.1 土木

出張の機内で「キングダム 大将軍の帰還」を鑑賞した。この映画,シリーズもので、小生は1作目から鑑賞している。本作は4作目。物語の内容は皆さんご存じだと思うので割愛するが、要は春秋戦国時代に中国を統一した秦という国のお話。世界史でお馴染みの秦の始皇帝のお話です。主演の山﨑賢人、吉沢亮には興味がない。楊端和(ヨウタンワ)を演ずる長澤まさみが凄くカッコよく、羌瘣(キョウカイ)役の清野菜名もいい感じなのである。

さて、この秦という国、200年以上に及ぶ内戦を経て、苦労して統一したわりに国家承継、即ち事業承継が上手く機能せず、統一後僅か15年で滅んでしまう。如何に次世代を担う人材教育が大切であるか学ばせてくれる歴史的な事例の一つである。

秦の後に中国を統一したのは漢である。この漢という国,前漢と後漢に分かれるが両者で400年間、繫栄するのである。事業承継、そして時代の先見性が上手く機能した歴史的事例である。人材教育と変化は大事なのである。

前漢の時代の紀元前2世紀半ばに「淮南子」(えなんじ)と呼ばれる思想書が編纂される。21巻にも及ぶ大作で当時の崇高な学者さん達が著作したと伝えられている。人生訓として有名な「人間万事塞翁が馬」もこの「淮南子」に登場するお話で、人生の局面は色々と変化する事を説いたものである。余談ではあるが、小生の妻君は丙午(ひのえうま)の生まれなので、小生の場合は「人間万事塞翁が丙午」で局面は何時も劣勢である。詳しくは「丙午」を検索してほしい。

「淮南子」13巻の一節に「築土構木」という言葉が出てくる。言わずと知れた「土木」の語源である。

お話は「昔、民は湿地の穴ぐら住んでいたため、霜雪、雨露、暑さ、蚊、虻に耐えられなかった。そのため、聖人(技術者のこと)が民のために土を盛り土台を築き、木で組んで住まいを構え、風雨をしのぎ暑寒を避けて安心で安全な生活を提供した。」という主旨で、公共に資する技術者の存在を説いた一節である。現在の技術士試験で求められるコンピテンシーにも通じるお話である。

技術者たるもの、この土木の語源を鑑みて、研鑽を重ね土台を築き確かな技術力を構え、国民に安心安全を提供することを心掛けることが大切なのである。 当社技術者諸君、聖人を目指し研鑽を重ね、ダイシン設計の未来を担ってみませんか。その先には君たちの幸せが待っていますよ。

この記事を書いた人

専務取締役田村 智樹

専務取締役 田村 智樹
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